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加藤 琳萌さんーーー日本赤十字看護大学大学院 看護学研究科 国際保健助産学専攻実践コース 修士課程2年

【プロフィール】

加藤 琳萌(かとう・りみ)

国際医療福祉大学小田原保健医療学部看護学科卒業後、日本赤十字看護大学大学院看護学研究科国際保健助産学専攻修士課程実践コースに入学。神奈川県出身。
趣味:ドライブ
座右の銘:塞翁が馬

 

「助産師になりたい」を実現すべくストレートで大学院へ

私は助産師になりたくて大学に入学したので、進学することは早くから決めていました。

 

高校1年生の時、さまざまな職業について発表する機会があり、もともと人を助けたり支えたりする職業に興味があったので、人の生命の誕生に立ち会える助産師を将来のキャリアとして考えたことがきっかけでした。

 

入学後の実習で不妊治療の場面に同席したり、身近な人が流産してしまったりといったことも重なって、助産師が命の誕生だけでなくさまざまな場面に関っていることも知り、より一層「なりたい」と思うようになりました。

 

「専攻科」か「大学院」か 進学先選択の迷い

 

最初は1年制の専攻科の受験を考えていましたが、同級生には助産師になりたいという目標を持って進学する人がおらず、3年生の夏頃に大学の先生に相談しました。

 

先生からの「助産を学べる大学院が増えているよ」というアドバイスを受けて、大学院まで広げて検討することにしました。

 

複数の大学院の説明会に参加し、とても悩みましたが、最終的には本学の説明会で院生の方たちからいろいろな話を聞き、素敵な先輩方がいる環境に身を置いたら成長できると思ったこと、ここで学んだ後に助産師として働く自分の姿を想像できたことが決め手となって受験を決めました。

 

助産師として今後働いていく上で、自分の視野を広げられ、多様な価値観を学べると思ったことも大学院を選択した理由です。

 

学びを進める中で興味を持ったことを、助産師になってからさらに深めていきたいと思ったので、まずは可能性を広げたいという気持ちが強くありました。

 

領域別看護実習・保健師実習・就活・国家試験対策との両立

 

3校に願書を出し準備を進めましたが、実習と受験が重なってしまうこともあり、月曜日~金曜日は実習、週末に大学院入試、翌月曜日からまた実習ということもありました。

 

私は保健師課程も履修していたので、他の同級生よりも実習期間が長かったことも影響していると思います。

 

もし、大学院受験を考えている保健師課程を履修中の学生の方がいたら、早めにスケジュールを確認しておくことをおすすめします。

 

また、万が一進学できなかったことを考えて就活もしてから大学院を受験しました。

 

小論文は、これまでの傾向として時事問題や今の助産について問われる問題が多いように感じたので、大学の図書館で助産に関する雑誌の最新刊を読んで、気になるところをまとめることを繰り返し、どのようなテーマでも書けるように対策しました。

 

また、厚生労働省のホームページを見て、法改正に関することや、学生としてあまり聞きなれない言葉を理解しておくとよいと思います。

 

例えば私の時は「プレコンセプションケア(pre-conception care)」という言葉に関する問いが出題されました。

 

その時代の流れで注目されていることはどの領域でも大事なことなので、助産に関することはもちろん、今注目されていること・これから大事にされていくような言葉を勉強することが大事だと思います。

助産院実習で学んだ助産師としての在り方

 

先日まで4週間の助産院実習がありました。これだけの期間、助産院実習ができることも本学の特徴の1つです。

 

オンコールにもすぐに対応できるよう、助産院のそばにある寮に泊まり込み、昼夜関係なくお産の介助をしました。

 

そこで見た助産師さんとお母さんとの関係性がとても素敵でした。妊娠期から継続して関わり、お母さんにとって「頼れる助産師さん」という存在になっているからこそ安心につながり、お母さんも持っている力を出すことができ、安全なお産につながることを学びました。

 

それまでは病院での実習では、ハイリスクや高齢の妊婦さんなど、出産時に医療介入が必要な方を受け持ってきました。

 

「安全に出産する」という意味ではもちろん医療介入も必要ですが、助産院での実習で医療介入を必要としない、自分自身の力で産むというお産を見て、出産直後にお母さんが「次もここで産みたい」と語っていたことがとても印象に残っています。

 

好きな体勢で・好きなものを食べて・好きな明るさの中で・好きな人たちに囲まれて「お母さん自身の力で産む」というお産を通して、助産師が持つ本来の姿も学べたと思いました。

 

修士論文のテーマ

 

育児と介護のダブルケアをしている方を対象にした質的研究をしたいと考えています。

 

今は実現可能性に向けて考えながら、実際に支援者の方などにお話を伺って、どうのように進めたら研究が成り立つかを検討している段階です。

 

 

国際的な視野で考える授業と特別講義から学ぶ国際保健助産学

 

「国際保健助産学専攻」という専攻名であることから、国際的な視野に富んだ授業も盛んです。

 

助産師が世界でどのようなことをしているのかを考えたり、英語論文をみんなで読んだり、国による慣習や宗教の違いを踏まえた上で男女のジェンダーを考えたりといった授業があります。

 

どの授業もディスカッションやレポートを通して自分の中に落とし込んでいくことで学びが深まっていくと実感しています。

 

また、世界各国で活躍されている助産師の方たちをお招きした特別講義の授業が多いことも本学の特徴です。

 

現場だけでなく、ガイドラインの作成に携わっている方など広い分野で活躍されている方からお話を聞くことができるので、今後のキャリアを考えるきっかけにもなっています。

 

それが実現できるのも、多方面に活躍されているすばらしい先生方がいらっしゃるからだと思います。

 

指導教員の先生の魅力

 

研究指導教員は東先生です。同じゼミの院生が3人いますが、年によって進め方ややりたい研究が異なるため、どのように進めていくのがいいか、私たちの意見を尊重してくださるため、院生が主体的に動くことができます。

 

先生の「研究が好き!」という熱い思いがゼミを通じて伝わってくるので、それを受けて「頑張らなくては!」という気持ちにさせてくれます。

 

ストレートで進学を考える看護学生へのメッセージ

 

大学院に進学すると決めた時、同じ環境の人が周りにいないことに孤独を感じましたが、周りを見渡せば協力してくれる人や応援してくれる人がたくさんいて、今多くの仲間と共にお母さんや赤ちゃんと関わることができていることを思うと、頑張ってきてよかったと思います。

 

進学するまでに不安なことや悩むことがたくさんあると思いますが、それは決して無駄ではありません。

 

決断するまでの間に自分と向き合う時間を持ったり、いろいろな学校を見たりして、譲れないものが何なのか、どのような助産師になりたいのかを掘り起こすことで自分自身が進むべき道を考える機会にもなります。

 

自分を信じて前に進んでいくことを大切にして頑張ってください。

 

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