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看護の現場でのリーダーシップとは?チーム運営の鍵となる要素
看護の現場でのリーダーシップとは?チーム運営の鍵となる要素

リーダーシップとは、組織やチームを目標に向けてまとめていく重要な要素です。

 

とくに、責任ある仕事が多い看護師では、リーダーシップの役割を果たすことへの不安を抱く方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかしながら不安は、知らないことで膨らむことも多いのではないでしょうか。

 

悩みを解消するためには、知識を深めたり、情報を得ることも大事ですよね。

 

そこでこの記事では、看護の現場におけるリーダーシップの役割、リーダーシップに必要なスキルを解説。

 

さらに具体的なリーダーシップをとる方法もお伝えすることで、看護現場におけるリーダーシップとうまく向き合っていくためのヒントが詰まった内容となっています。

 

最後までご覧いただくことで、これならできそうと思えるポイントが見つかると思います。

 

リーダーシップの役割とは?

看護現場におけるリーダーシップとして、以下のような3つの役割があげられます。

 

  1. スタッフのサポート役
  2. チームのまとめ役
  3. 他部署との連携役

それぞれについて説明していきたいと思います。

 

参考:日看管会誌|臨床経験2・3年目看護師の務帯リーダーの自信につながる要因 ─6年目以上看護師との比

スタッフのサポートをおこなう

リーダーシップの役割として、現場看護師のサポートがあげられます。

 

よいサポートをおこなうためには、スタッフ個々の特徴や性格に興味をもち、知ることが大事です。

 

スタッフの特徴を知っていることで、自信をもってアドバイスもしやすくなりますよね。

 

  • 慎重な人には「考えがまとまったら教えてね」と早急に意見や返事を求めない
  • 気遣い屋の人には「いつでも声かけてね」と心をオープンな状態にしとく
  • 心配性な人には「大丈夫だよ」など背中を押す言葉がけをする

このように個人の性格を見極めて、それぞれを配慮したサポートをおこなうとよいでしょう。

 

リーダーシップをとっていくことで、現場スタッフの成長に貢献するやりがいがあります。

 

チームをまとめる

リーダーシップの役割として、チーム内での関係性や協調性をまとめる役があげられます。

 

急を要する看護現場では、リーダーは日々チームをまとめていくことが求められます。

 

  • スタッフの意見を聞き、必要時に活用する
  • チーム内のトラブルに対して、適切に対処できる
  • スタッフの行った業務に漏れがないか確認する
  • スタッフの行ったケアに対する責任をとる

日々スタッフと双方でコミュニケーションをとりながら、スタッフの育成に携わり、チームをまとめていきます。

 

日常業務では、あらかじめ忙しくなると予測される時間帯は、スタッフの業務負担が偏らないよう、人員の配置や調整をしておくこともチームをまとめるための大事な気遣いになるでしょう。

 

他部門との連携をおこなう

リーダーシップの役割として、自分が所属する看護チームだけではなく、他病棟の看護チームあるいは医師をはじめとする他職種や医師との連携役があげられます。

 

ときには、自分のチームだけでは解決できないことも発生するでしょう。

 

そのような事態では、他の病棟から情報や協力を得ようと努力するリーダーシップが求められます。

 

  • 緊急時・急変時にスタッフ間の応援体制を調整
  • 医師・他の職種スタッフと協力・調整を積極的に図る

このように、現場の業務を滞りなく進めるためにチーム内をまとめるだけではなく、他部門との連携をとり、調整し現場を守っていく役割があります。

 

リーダーシップに必要なスキルは何?

人の命を救う仕事なゆえに、ときに過酷な業務もある看護の仕事。

 

現場でのリーダーシップに必要なスキルはなんでしょう?以下があげられます。

 

  • 指導力
  • 知識・技術力
  • 組織管理能力

それぞれについて説明していきます。

 

参考:日看管会誌|臨床経験2・3年目看護師の勤務帯リーダーの自信につながる要因 ─6年目以上看護師との比

指導力

看護師のリーダーシップとして指導力は重要です。

 

そして、指導力とあわせて相手にきちんと伝わる伝達力も必要でしょう。

 

  • 抽象的な難しい言葉は使わない
  • 誰でもイメージできやすい表現を使う
  • 個々の看護師のペースにあわせた指導

ささいなことではありますが、このような事項に気をつけ指導するとよいでしょう。

 

自分の考え、方針を分かりやすく説明し、スタッフがその提案に理解、賛同、実行できることが理想的な指導力です。

 

知識・技術力

看護師のリーダーシップとして、知識・技術力が高いことは重要です。

 

なぜならば、知識や技術力が備わっていないと、自信をもってスタッフへアドバイスや指導ができないからです。

 

そして、知識や技術力はすぐに備わるものではありません。

 

  • 現場で活かせる知識を日々勉強していく
  • 業務の反省と改善を実行する
  • 認定看護師等の資格取得を目指し知識を増やす

このような具体的に取り組んでいく課題を見つけるとよいでしょう。

 

とはいえ、継続して学び続けることは容易ではありません。

 

自分自身も課題に対してなぜ取り組んでいるのか、その目的意識をはっきりしとくとモチベーション維持に繋がるでしょう。

 

そのうえで、計画的・具体的に行動を順に進めていくことが大事です。

 

組織管理能力

看護師のリーダーシップとして、組織管理能力が必要です。

 

組織管理能力とは、チームをまとめることとは少し異なり、組織全体を整えて業務改善や効率化を図っていく力を要します。

 

  • 所属部署における業務上の問題解決のための方策を考える
  • 緊急時・急変時に機器等の資源の供給を素早く手配する

現場で起きる問題解決や状況把握が求められ、臨機応変な対応も求められるでしょう。

 

難しいことですが、困ったときには、1人で抱え込まず後輩スタッフなど関係なく相談することも大事です。

 

相談することで、解決できたり、解決のヒントが見つかる可能性もあります。

 

リーダーだと気負わず、現場スタッフとコミュニケーションをとっていきましょう。

 

具体的なリーダーシップをとる方法とは?

看護の現場において具体的なリーダーシップをとる方法として「現場でのコミュニケーションを大事にすること」と言っても過言ではありません。

 

ではどのようなコミュニケーションをとっていけば、リーダーシップは発揮できるのでしょう?以下は意識してみたい具体的な内容です。

 

  • 行動で部下に良い影響を与える
  • 仕事や目標に対する意欲を引き出す
  • 部下のやる気を理解し後押しする
  • 現場交流は積極的におこなう

それぞれについて説明していきます。

 

行動で部下に良い影響を与える

行動で部下に良い影響を与えるリーダーシップとは、ひと言で「部下が憧れる存在」になることです。

 

  • 看護業務のスキルの高さ
  • 業務に対しての熱意
  • どのようなときでも礼儀正しい
  • 感情的にならない

このように、完璧な看護スキルを持つことより、スキルの高さ、仕事への熱意、人への対応などバランスがとれていることが大事といえるでしょう。

 

そして注意したいのは、看護業務が完璧にできれば部下に良い影響をあたえられるわけではないことです。

 

日本看護科学会誌の資料によると、師長が自らのリーダーシップが「非常に高い」と自ら評価している場合は、逆にスタッフはそのリーダーシップを低く評価している可能性が高いという結果がでました。

 

上記の結果がでた理由として、自分に対して高い評価をおこなうリーダーは、他者を思いやることに欠け、それがリーダーシップ力の低下につながったと思われます。

 

看護スキルも、人間力を高めることも、決して難しいことではありません。日々意識して行動していくことで磨き上げられるでしょう。

 

参考:自律性を促進させるリーダーシップにおける師長とスタッフ看護師の認識の相違

仕事や目標に対する意欲を引き出す

リーダーシップでは、現場スタッフの目標に対し、課題の目的や達成する意味を伝えていくことが大事です。

 

スタッフに課題を与えるだけで意欲はだせません。

 

  • それぞれの課題の目的の説明
  • なぜその課題に取り組まないといけない理由
  • その業務を果たすことでどのようなことに貢献できるか
  • 課題達成のためにやるべきことは何なのか

スタッフが取り組むうえで以上のような動機づけは、知っていると知らないでは意欲ややる気の度合いも異なっていくでしょう。

 

自分自身も悩んだときは、1人で抱え込まないで、スタッフと一緒に考えながら解決していくと、より結束もたかまりチームのモチベーションもあがるでしょう。

 

部下のやる気を理解し後押しする

良いリーダーシップをとるためには、後輩とコミュニケーションを大事にし、後輩の仕事に対する思いに耳を傾け、理解や共感をすることが大事です。

 

  • 後輩から挑戦してみたいと思う業務を相談された
  • 新しい業務を任せるとき後輩が不安そうにしている
  • 今おこなっている業務の改善案を提案された

現場においてこのような場面に遭遇することがあるでしょう。このような時はまず後輩を否定しないで共感してみましょう。

 

さらに、ケースバイケースで「まずはやってみようやろう!」と背中を後押ししたり、後輩の意見を励ますようなやる気の出る言葉がけをすることが大事です。

 

現場交流は積極的におこなう

リーダーシップは、広い視野をもって積極的に現場交流を図っていくことが大事です。

 

なぜならば、コミュニケーションをとることで解決することが多くあるからです。とはいえ伝え合うときは、言葉の選び方も大事になるでしょう。

 

  • スタッフにお願いしたいことや、直してほしいことがある場合も、自分の正論だけぶつけるのではなく、スタッフの気持ちに寄り添いながら話し合っていく
  • 期待に応えてもらったときは、感謝を言葉や態度にだしていく

このような点を意識してスタッフと交流を深めることで、現場の雰囲気全体もよくなります。

 

また、リーダーが自ら積極的なコミュニケーションをとったり、調整していくことで、後輩スタッフも同じように気を使えるように成長していけるでしょう。

 

まとめ

看護の現場においてのリーダーシップとは?リーダーシップの役割と必要なスキルについて解説しました。

 

リーダーシップは、個々の看護師と向き合いコミュニケーションをとり、個々に対応したサポートすること。

 

さらには、チームをまとめ、他部門との連携もおこなう重要な役割です。

 

決して容易ではありませんが、日々知識や経験を増やし学んでいくことも必要です。

 

そして、リーダーシップを発揮するためには、1人で抱えこまず、チームでよい組織を作り上げていく意識をもつとよいでしょう。

 

そのためには、スタッフと、双方でのコミュニケーションを大事にし、信頼関係を築き上げることが大事なことといえます。

 

一朝一夕にはいかないことですが、日々の積み重ねでチームを目標へと導くことが実感できるときがきたら、達成した人にしかわからない喜びや、やりがいを感じられるのではないでしょうか?

 

記事を読んで少しでも自分にできそうなこと、取り組んでみたいことが見つけられたのなら幸いです。

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